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ハリーポッター死の秘宝について解説!三兄弟の物語の考察とペベレル家についても

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『ハリー・ポッター』シリーズを語る上では欠かせない『死の秘宝』

『死の秘宝』とは、『吟遊詩人ビードル物語』の『三兄弟の物語』にて語られています。

今回は、そんな『死の秘宝』についてや、『三兄弟の物語』の考察、さらにはペベレル家とハリーとの関係などもどこよりも詳しく解説していきます!

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『ハリー・ポッター』の死の秘宝とは?

魔法界で伝説として語り継がれている『死の秘宝』

『死の秘宝』は、3つあり、その3つを持つことで『死を制する者になれる』と言われています。

 

『死の秘宝』は、

  1. ニワトコの杖
  2. 蘇りの石
  3. 透明マント

の3つです。

『三兄弟の物語』とは?

『死の秘宝』について語るには、まずは『吟遊詩人ビードルの物語』という本の、『三兄弟の物語』という童話をご紹介します。

『三兄弟の物語』は、13世紀初頭にゴドリックの谷に住んでいたと言われるペベレル家の三兄弟がモデルになったと言われています。

『三兄弟の物語』の内容は以下の通りです。

曲りくねった寂しい道を旅していた3人の兄弟が、泳いで渡ることのできない危険な川に魔法で橋をかけた。しかし半分ほど渡ったところで、『死』が現れて3人に語りかけた。兄弟たちがまんまと危険を回避したことに腹を立てていた『死』は、策を巡らし、3人にそれぞれ褒美をやると告げた。

1番上の兄は戦闘好きだったため、決闘すれば必ず持ち主が勝つような強力な杖を求め、『死』からニワトコの杖を与えられた。傲慢な2番目の兄は『死』をさらに辱めたいと考え、人々を生き返らせる力を求め、死者を呼び戻す力のある石を与えられた。謙虚で賢い3番目の弟は『死』から逃れる手段を求め、透明マントを与えられた。

後日、1番上の兄は強力な杖の力を吹聴し、自分は無敵だと人々に自慢した。しかし1人の魔法使いが眠っている彼を殺し、杖を奪い去ってしまった。一方、2番目の兄はかつて結婚を夢見ていた女性を死から呼び戻したが、死者である彼女はこの世になじむことができなかった。思い悩んだ2番目の兄は、彼女と本当に一緒になるため自らの命を絶ってしまった。

『死』はこうして兄弟のうち2人を自分のものにすることができたが、透明マントを持つ3番目の弟を見つけることはできなかった。やがて3番目の弟は高齢になり、透明マントを息子に受け継がせた後、『死』を古い友人として迎え入れ、自らの意志でこの世を去っていった。

出典:ハリー・ポッターwiki

『三兄弟の物語』の内容については、後ほど詳しく考察していきます。

『死の秘宝』が作られたのはいつどこで?

『死の秘宝』であるニワトコの杖、蘇りの石、透明マントが作られたのは、13世紀の初頭と言われています。

『死の秘宝』の物語である『三兄弟の物語』は童話であり、ここでは『死』から死の秘宝をもらったと記載されていますが、実際にはモデルとなった『ペベレル家』の三兄弟が、それぞれの優れた技術を使って死の秘宝であるニワトコの杖、蘇りの石、透明マントを作り上げたと言われています。

なので、3つの死の秘宝を作ったのはペベレル家の三兄弟であり、作成された時期は13世紀初頭ということになりますね。

ペベレル家については、後ほど解説していきます。

『死の秘宝』の効果や特性

続いては、3つの『死の秘宝』の効果や特性について解説していきます。

ニワトコの杖の効果と特性

ニワトコの杖

『死の秘宝』の1つ目のニワトコの杖は、『世界最強の杖』として知られている杖です。

ニワトコの杖はペベレル家の三兄弟の長男、アンチオク・ペベレルが作成したと言われています。

世界最強・・・・と言われていますが、実はその後ニワトコの杖を使って戦いで負けた人物がいます。

 

それは、『ファンタスティック・ビースト』シリーズでおなじみ、ゲラート・グリンデルバルドです。

 

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グリンデルバルドについてはこちらの記事でも詳しく解説していますが、グリンデルバルドは当時ニワトコの杖を所有していた杖作りのグレゴロビッチから杖を奪います。

その後、1945年に伝説の『グリンデルバルドとダンブルドアの戦い』にて、ダンブルドアに敗れています。

ダンブルドアはその時グリンデルバルドが持っていたニワトコの杖を取り上げ、グリンデルバルドが建てた要塞、『ヌルメンガード城』に幽閉しました。

 

グリンデルバルドを倒したのがダンブルドアなので、ダンブルドアはニワトコの杖の所有者になったんですね。

グリンデルバルドはダンブルドアに殺されてはいませんが、杖を奪われたということは魔法使いとして致命的ですよね。

イコール、ニワトコの杖が世界最強と言えるのか?疑問が残りますね。

ニワトコの杖は死を受け入れた者にしか扱えない

これに関しては原作では語られていませんが、『ハリー・ポッターWikipedia』にて詳しく解説されていました。

記載がこちら↓

史上最強の杖であるとされ、普通の魔法では直せない折れた杖を修復するなど、一般的には不可能とされる魔術の妙技も繰り出せる。ニワトコの杖の芯は強力だが扱いにくいセストラルの尾の毛であり、死を目撃した者しかセストラルを見られないように、死を受け入れることができる魔法使いが主人でないと扱うことはできない。

出典:ハリーポッターWikipedia

 

ということで、死を受け入れることができる魔法使いにしか扱うことができないとされています。

グリンデルバルドについてはまだ詳しいことは分からず、『ファンタスティック・ビースト』シリーズが進まないとなんとも言えませんが、ヴォルデモートが最後にニワトコの杖を正しく扱うことができなかったのは、杖の忠誠心の問題だけではなく、『死を受け入れる』ということができなかったからなのかな?と思います。

 

いずれにせよ、ニワトコの杖を持っているだけでは『死』から逃れることはできませんし、ニワトコの杖を持つものは、常に周囲の人物からの攻撃に耐え抜く必要があるとも言われています。

ニワトコの杖に関しては、こちらの記事にて詳しく解説しています。

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蘇りの石の効果と特性

マールヴォロゴーントの指輪

続いては、『死の秘宝』の2つ目である『蘇りの石』の効果と特性について。

蘇りの石は、死者を呼び戻すことができる石です。

手の中で3回まわすと死んだ者を蘇らせることができます。

 

しかし、死者を生き返らせるわけではないので、人間と幽霊のようなものですね。

『三兄弟の物語』では、2番目の兄が亡くなった婚約者を蘇らせることができましたが、婚約者がこの世に馴染めないことで、2番目の兄も命を絶ったと描かれています。

このことからわかるように、死者を蘇らせること自体はあまり良いことではないということが読み取れますよね。

自然の摂理に反することと言いますか・・・

 

ちなみに、グリンデルバルドは蘇りの石を使って亡者の軍団を作ることができると信じていたそうです。

ハリー・ポッターの世界の『亡者』とは、『屍(しかばね)』であるとダンブルドアが説明していますが、要するに幽霊みたいなものですね。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の最後で、ハリーがダンブルドアと分霊箱のロケットを探しに行った時に、湖から出てきたのが『亡者』たちです。

 

蘇りの石については、こちらの記事にて詳しく解説しています。

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透明マントの効果と特性

 

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最後に、『死の秘宝』の3つ目である『透明マント』の効果と特性について。

『透明マント』は、その名の通り透明になることができるマントです。

『ハリー・ポッター』シリーズでは、1作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』の時から透明マントが登場しますね。

 

『透明マント』については別記事でも解説していますが、ハリーが持っていた『透明マント』以外にも透明マントを作成することは可能で、バーティー・クラウチやアラスター・ムーディー(マッドアイ)なども所有していました。

しかし、ハリーが所有している透明マント以外のマントは、永遠にその効果が続くわけではありません。

ハリーが所有している透明マントのみ、『現れ呪文』という呪文が効かず、マントを被っている限りは絶対に見つかることはありません。

また、その効果が永遠に持続するという点も、『死の秘宝』のマントだからこその特性になります。

 

透明マントについてはこちらの記事にて詳しく解説しています。

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『死の秘宝』のマーク

ちなみに、『ハリー・ポッター』の映画の中で登場するこの三角の目のようなマーク。

ハリーポッター死の秘宝のマーク

これは『死の秘宝のマーク』と呼ばれています。

三角が透明マント、丸が蘇りの石、真ん中の棒がニワトコの杖を示しているのだと考えられますね。

ゼノフィリウス・ラブグッド(ルーナ・ラブグッド)の父が、ロンの兄のビルとフラーの結婚式の際に、この印がついているネックレスをつけていたことで、ビクトール・クラムが激怒したという描写があります(原作のみ)

 

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ビクトール・クラムの祖父はグリンデルバルドに虐殺された過去があり、そのことからクラムはグリンデルバルドを憎んでいました。

さらに、グリンデルバルドの母校で、クラムの母校でもあるダームストラング専門学校の壁にも、この『死の秘宝』のマークが彫られていたと語っています。(グリンデルバルドが在学中に彫ったものである)

クラムは『死の秘宝』のマークとは思っておらず、グリンデルバルドの信奉者が身につけているマークだと思ったために、ゼノフィリウスに激怒したのでした。

しかし、実際にはこのマークは『死の秘宝』のマークであり、グリンデルバルドは『死の秘宝』を手に入れ、死を制する者になりたかったために『死の秘宝』のマークを使用していたのだと考えられます。

『三兄弟の物語』を考察

では、続いては『死の秘宝』が語られている『三兄弟の物語』について考察していきましょう。

『三兄弟の物語』は、魔法界の童話のようなもので、実話(ハリー・ポッター内の)を元にしたフィクションではありますが、この物語には重要なメッセージが込められていると思います。

原作の中でもはっきりとした答えは明記されていませんが、ハリー・ポッターの話を読む限り、『死の秘宝』がこの世に存在する必要はないということを言いたかったのだと、個人的には思います。

 

ハリーはおそらく、最終的に透明マントのみを自分の手元に置いておきました。

ニワトコの杖は折って捨て、蘇りの石も森の中に捨ててきました。

ハリーにとって、『死』というのは重要ではなかったということです。

『死』を恐れていないということですね。

 

ハリーは、自らヴォルデモートに殺されることを選び、死を受け入れようとします。

この死を受け入れるということが非常に大切で、『死の秘宝』を制しようとした者は、死から逃れるために『死の秘宝』を使おうと試みたことが間違いだったのです。

 

最強の杖で負け知らずの英雄になりたかった1番目の兄も、結局は殺されてしまいます。

死によって愛する人を奪われてしまった2番目の兄も、死を克服しようとしたあまりに、自分が命を絶つという結果になってしまいました。

結局、世界最強の杖などこの世には必要ないし、蘇りの石で死者を蘇らせても意味はない。

大切なのは、『死』と向き合い、『死』を受け入れることなんだと。

 

三兄弟の3番目の弟は、最後に自ら死を受け入れて、透明マントを脱ぎ、息子に透明マントを託します。

ハリーもきっと、この3番目の弟と同じ道を辿るのだと思いますね。

『ハリー・ポッター』シリーズでは、『死』を結構大きなテーマとして扱っています。

ヴォルデモートが『死』を克服したがっていたことを見ると、それは明白ですね。

ヴォルデモートは死を受け入れることができないため、分霊箱を作って『不死身』を手に入れようとしたのです。

ヴォルデモートがなぜそこまでして『死』にこだわるのか、その理由についてはヴォルデモートの生い立ちの記事にて解説しています。

 

反して、ハリーは『死』を受け入れ、死を恐れていません。

ストーリー全体として、死を克服することはできない、死を受け入れる勇気が必要であるということを作者は訴えたかったのかな?と思いますね。

ハリーとペベレル家の関係は?

続いては、ハリーとペベレル家の関係について解説していきます。

ハリーは『死の秘宝』の1つである『透明マント』を所有していますが、これはペベレル家と関係しています。

原作でははっきりと明記されていませんが、おそらくハリーはペベレル家の子孫であると考えられます。

 

ペベレル家の中でも、透明マントを持っていた3番目の弟の、イグノタス・ペベレルの子孫であると言われています。

イグノタスは、物語の中でも、自分に死期が訪れた際に、自ら透明マントを脱ぎ、子供に透明マントを託したと記載されています。

この話が本当であるならば、透明マントは代々イグノタス・ペベレルの子孫が受け継いできたことになります。

ハリーは父親から透明マントを授かっていますから、ハリーの父であるジェームズも、ハリーの祖父(ジェームズの父)から透明マントを受け継いだ可能性がありますね。

 

ちなみに、『ハリー・ポッターと賢者の石』にて、ハリーは誰かわからない人物から透明マントを送ってもらいますが、差出人はアルバス・ダンブルドアです。

 

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『ハリー・ポッターと賢者の石』のクリスマスにハリーは透明マントを受け取りますが、メモ書きには『風変わりな細長い字』が書かれており、ダンブルドアの筆跡に間違い無いです。

ダンブルドアの筆跡は、原作の中で何度も『細長い字』であると明記されています。

ダンブルドアは、ハリーの父であるジェームズが亡くなる前に、ジェームズから透明マントを借りていたのです。

そのため、ダンブルドアはハリーに透明マントを返したということですね。

ヴォルデモートが透明マントを見つけられなかった理由はなぜ?

最後に、ヴォルデモートはなぜ『死の秘宝』の最後の1つ、透明マントだけ手に入れることができなかったのか?

ヴォルデモートは、蘇りの石、ニワトコの杖の2つの死の秘宝を手に入れています。

 

蘇りの石は、ヴォルデモートの祖父であるマールヴォロ・ゴーントの指輪とも言われており、ゴーント家が代々受け継いできた指輪です。

ゴーント家はスリザリンの末裔で、先祖代々純血の魔法族である、希少な家族でした。

ヴォルデモートの祖父や母親などの家族に関しては、こちらの記事にて解説しています。

 

ニワトコの杖は、ゲラート・グリンデルバルドがいるヌルメンガードの要塞へ行き、ダンブルドアが所持しているということを突き止め、ヴォルデモートはニワトコの杖を手に入れます。

ということで、死の秘宝の2つは手にしたことがあったんですね。

しかし、ヴォルデモートは透明マントを手にすることはありませんでした。

 

ヴォルデモートが『死の秘宝』の3つを全部手に入れられなかった理由としては、ヴォルデモートが死の秘宝を追い求めていなかったor知らなかったという理由があります。

『死の秘宝』の3つが揃えば、『死を制する者になれる』と言われているだけに、ヴォルデモートは『死の秘宝』を追い求めそうなものですが、『死の秘宝』そのものを追い求めることはありませんでした。

唯一ヴォルデモートが求めたのは、『ニワトコの杖』のみです。

『ニワトコの杖』は世界最強の杖であると言われていますから、ヴォルデモートは世界最強の自分にふさわしい『ニワトコの杖』を手に入れようと思ったのだと考えられます。

 

しかし、『蘇りの石』の場合は、ヴォルデモートは今は亡き愛する人などいませんし、特に必要性を感じなかった、もしくは存在すら知らなかった可能性もあります。

現に、元々の所有者であるマールヴォロ・ゴーントも、指輪の価値が希少であるとは知っていましたが、蘇りの石の存在については知らなかったと想定されています。

ちなみに、ゴーント家は、蘇りの石を創造したペベレル家の2番目の兄、カドマス・ペベレル家の子孫ではないかとも言われていますが、その点は定かではありません。

 

話が逸れてしまいますが、ヴォルデモートは『透明マント』についても、存在自体を知らないということは考えにくいですが、ヴォルデモートはそもそも透明になることを望んでいなかったと考えられますね。

ヴォルデモートは分霊箱にて不死身の体を手に入れた(と思っていた)わけですから、死から逃れるための透明マントは必要ないということだと思います。

というわけで、ヴォルデモート自身が『死の秘宝』を求めていなかったため、『死の秘宝』の全てを手に入れることはなかったのだと考えられます。

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まとめ

  1. 『死の秘宝』は、ニワトコの杖、蘇りの石、透明マントの3つで、3つを揃えると『死を制するもの』になれる
  2. 『三兄弟物語』は、死の秘宝について語られた物語で、ペベレル家の三兄弟がモデルになっている
  3. ヴォルデモートはニワトコの杖と蘇りの石を手に入れていたが『死の秘宝』という存在についてはおそらく知らなかったor興味がなかった
  4. ハリーはペベレル家の三男:イグノタス・ペベレル(透明マントの持ち主)の子孫である可能性が高い

『死の秘宝』は『ハリー・ポッター』シリーズを語る上で欠かせない存在ですが、ご理解いただけたでしょうか?

ニワトコの杖、蘇りの石、透明マントのそれぞれの詳細については、別記事で解説していますので、ぜひ読んでみてくださいね。

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