『ハリー・ポッター』シリーズで欠かせないキャラと言えば、悪役であるヴォルデモート卿ですよね。
ヴォルデモートが悪役ということはわかりますが、結局ヴォルデモートは何をしたいのか?なぜハリーを狙うのか?
その動機については知らないという方が多いのではないでしょうか?
今回は、そんなヴォルデモートの目的や、結局何がしたいのか?
ハリーを狙う理由などについてわかりやすく解説していきます!
もくじ:好きなところに飛べます
ヴォルデモートの目的や結局何がしたいのか?
まずはヴォルデモートの目的について解説します。
ヴォルデモートの最大の目的については、結論から言うと
死の克服
と
マグルの排除
です。
目的1:死の克服
ヴォルデモートの目的については、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の原作小説の中で明らかにされています。
実際のセリフはこちら↓
おまえたちは、俺様のめざすものを知っておろう
死の克服だ。
引用:『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』原作小説より
ヴォルデモートは、『不死身になる』という目的のために動いている、というわけですね。
不死身になるために作ったのが『分霊箱』
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』から登場する言葉ですが、『分霊箱』というものがあります。
『分霊箱』は、簡単に解説すると不死身になるための闇の魔術です。
殺人によって自分の魂を切り離し、切り離した魂を自分の肉体以外の別の『物』に閉じ込めておくことで、仮に肉体が死んでしまっても魂は生きながらえます。
魂が残っている状態なので、その魂を使った再び肉体を復活させることも可能なのです。
『分霊箱』についての解説は長くなるので、こちらの記事で詳しく解説しています。
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ヴォルデモートはこの『分霊箱』を作り、自らを不死身の状態にしようと目論んでいました。
『分霊箱』が破壊されない限りは、ヴォルデモートは永遠に生き続けることができます。
しかし、『分霊箱』を破壊されてしまったら、魂が死んでしまうため、不死身になることはできません。
ハリーたちはヴォルデモートを倒すために、ヴォルデモートの『分霊箱』を探し、破壊するという旅に出ていました。(『ハリー・ポッターと死の秘宝』)
ヴォルデモートが『死』にこだわる理由
ヴォルデモートがなぜそこまで『死』というものにこだわっているのか?というと、ヴォルデモートの生い立ちに関係しています。
ヴォルデモートの母親は魔女でありながら、ヴォルデモートのことを産んで死んでしまったのです。
ヴォルデモートの生い立ちについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
ヴォルデモートの生い立ちや母親と父親は?トム・リドルの幼少期からの経歴もまとめ
ヴォルデモートが10歳の時、孤児院にダンブルドアが訪ねてきました。
ヴォルデモートはダンブルドアに両親について訪ねており、その際に
母親は魔女なわけがない、魔女だったら魔法を使えたから死ぬはずがない
引用:『ハリー・ポッターと謎のプリンス』原作小説より
と発言しています。
ヴォルデモートの母親が死んでしまった理由
ヴォルデモートの母親がなぜ魔法を使って生き延びることができなかったのか?
こちらはダンブルドアの憶測にはなりますが、ヴォルデモートの父親であるトム・リドルに捨てられたことで、
- 魔力を使う気力がなかった
- 愛の妙薬を使って結ばれた関係が破綻してしまったことで、魔法を使いたいと思えなかった
という理由があるのではと言われています。
ヴォルデモートの母親は、メローピー・ゴーントという魔女ですが、父親はトム・リドルという裕福な家庭で育ったマグルでした。
メローピーはトム・リドルの家の近くに住んでおり、トム・リドルのことが好きだったのです。
メローピーはトム・リドルと結ばれたい一心で、『愛の妙薬(惚れ薬)』を飲ませ、結ばれたと言われています。
その後2人は結婚し、子供を妊娠(この子供がヴォルデモート)
妊娠中の自分を放り出しはしないだろうと思ったメローピーは、トム・リドルに飲ませ続けていた『愛の妙薬』を飲ませることを辞めました。
魔法の力がなくても自分のことを愛してくれると思ったんですね。
しかし、魔法の力が切れた途端に、ヴォルデモートの父親はメローピーを捨ててしまいました。
ヴォルデモートにとって『死』がコンプレックスになった
これは私の憶測ではありますが、ヴォルデモートは自分の母親が死んでしまった経緯を知ったことによって、『死』というものがある意味コンプレックスになってしまったのではと考えられます。
母親は死んでしまったけれど、自分は魔法の力を使って不死身になってやるという気持ちを強く抱くようになったのではないでしょうか。
目的2:マグルの排除
ヴォルデモートのもう1つの目的は、『マグルの排除』です。
ヴォルデモート自身は半純血ですが、マグル嫌いの純血主義者です。
そのため、『マグル狩り』と称してマグル生まれの魔女や魔法使いを捕まえたり、マグルの世界の首相を服従の呪いにかけ、マグルの世界も支配しようと目論んでいました。
ヴォルデモートのマグル嫌いの原因
ヴォルデモートがなぜここまでマグルを嫌悪するのかというと、こちらも母親が絡んできます。
ヴォルデモートの母親は純血の魔法使い、しかもサラザール・スリザリンの末裔だったのにも関わらず、マグルのトム・リドル・シニアと結婚します。
しかし、先ほど触れた通り、『愛の妙薬』を使って結ばれた2人ですから、薬を使うことを辞めた途端にリドルはヴォルデモートの母親を捨ててしまいます。
ヴォルデモートは自分の母親を捨てた父親のことを恨んでおり、さらにはマグルであるということに嫌悪を抱いています。
また、
「俺様の父親は魔法を嫌っていた」
「復讐してやったのだ。俺様に自分の名前を与えた、あの愚か者・・・トム・リドルに」
というヴォルデモートのセリフからもわかるように、
ヴォルデモートは自分の父親が魔法を嫌っていたことで、より魔法というものに執着するようになったとも考えられますね。
いずれにせよ、ヴォルデモートはマグルの父親を恨んでいたことから、マグルを排除しようという気持ちを強く抱いているのだと考えられます。
半純血であることのコンプレックス
さらに、ヴォルデモートは半純血ですから、純血の魔法使いに憧れ・・・というよりは、生まれに対してひどくコンプレックスを抱いているのだと思います。
スリザリンの末裔という輝かしい血筋を持っていますが、父親はマグル。
ヴォルデモートが自分の生い立ちにコンプレックスを抱いているとわかるエピソードとしては、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の原作小説の中で明らかにされています。
ヴォルデモートは、自分の出生について知るために、16歳の夏休みにスリザリンの末裔が住んでいると言われているリトル・ハングルトンの村を訪れます。
若き日のヴォルデモートは、そこで自分の伯父にあたるモーフィン・ゴーントという人物に出会います。モーフィンは、ヴォルデモートの母親がマグルと結婚したこと、その後そのマグルに捨てられてしまったことなど、ヴォルデモートの出生に関することを話します。
その話を聞いたヴォルデモートは、モーフィンの杖を奪い、その足で近くにあるリドルの館へ向かいます。リドルの館には、自分の父親であるトム・リドルと、その両親が住んでいました。
ヴォルデモートは、モーフィンの杖を使って自分の父親と祖父母を殺したのです。
この辺の事情について詳しくはこちらの記事で解説しています。
この時の状況についてダンブルドアは、ヴォルデモートが自分の血縁者にマグルがいるという事実そのものすらも抹消したかったのではないかと考察しています。
そのため、自分の父親だけではなく、祖父母をも殺したのではないかとのこと。
それほどヴォルデモートがマグルという存在に対して嫌悪していることが伺えます。
ヴォルデモートがハリーを狙う理由と動機
それでは続いては、ヴォルデモートがハリーを狙う理由について解説していきます。
ハリーは10歳の時に自分が魔法使いであることを知り、さらには自分の両親がヴォルデモート卿という闇の魔法使いに殺されてしまった事実を知ります。
そのそもなぜハリーの両親が殺されてしまったのか?
ハリーが狙われる理由には、『予言』が関係しています。
予言とは?
『予言』とは、ハリーが1歳だった頃に、ホグワーツの占学の教授:シビル・トレローニーがしたとされる予言です。
予言の全文はこちら↓
闇の帝王を打ち破る力を持った物が近づいている
7つ目の月が死ぬとき、帝王に三度抗った者たちに生まれる
そして闇の帝王は、その者を自分に比肩する者として印すであろう。
しかし彼は、闇の帝王の知らぬ力を持つであろう・・・
一方が他方の手にかかって死なねばならぬ。
なんとなれば、一方が生きうるかぎり、他方は生きられぬ・・・
闇の帝王を打ち破る力を持った者が、七つ目の月が死ぬときに生まれるであろう。
引用:ハリーポッター原作小説より
要約すると、
- 7月の末に生まれる赤ちゃんがヴォルデモートに三度抗ったものたちに生まれる
- その子供はヴォルデモートに匹敵する威力を持っている
- その子供を殺さない限り、ヴォルデモートは生きられない
というような内容の予言です。
ヴォルデモートはこの予言について知り、自分が『不死身になる』という目的を果たせなくなる危険があると感じます。
そのため、ヴォルデモートは予言に当てはまる子供を殺そうとしたのです。
この予言に当てはまる子供こそが、ハリー・ポッターだったというわけ。
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なので、ハリーが1歳の時、ヴォルデモートはハリーを殺そうとしていました。
ハリーの両親を殺そうとしたわけではなく、ハリーの両親がハリーを守るために死んでしまったのです。
予言についての解説は長くなるので、こちらの記事にて詳しく解説しています。
ハリーを狙うのは自分に『比肩する』魔法使いだから
ヴォルデモートはハリーが1歳の時にハリーを殺そうと目論みましたが、ハリーの母親が命がけでハリーを守ったため、ハリーを殺すことはできませんでした。
むしろ、自分に『死の呪い』が跳ね返り、瀕死の状態に陥ってしまいます。
ハリーの母親がハリーを守った『護りの魔法』については、こちらの記事にて解説しています
【ハリーポッターの護りの魔法とは】ペチュニアの最後のあれについても解説!
ハリーを殺し損ねたヴォルデモートでしたが、自分の目的を遂行するために、ハリーは邪魔な存在になり得ます。
『予言』にて、予言に当てはまる子供は『闇の帝王に比肩する』と言われていますからね。
予言に当てはまるハリーには、ヴォルデモートに匹敵する力があるということです。(少なくともヴォルデモート自身はそう信じていました)
そのため、自分にとって邪魔なハリーを殺したかったというわけです。
しかし、実際にはヴォルデモートが予言を信じ、勝手にハリーに当てはめただけのこと。
ハリーが『予言の子』だと思われなければ、今頃は両親と幸せに暮らしていたのかもしれません。
なぜハリーを殺せなかったのか?
ハリーを殺そうと目論むヴォルデモートでしたが、何年かかってもなかなかハリーを殺すことはできませんでしたね。
1対1になる場面があったとしても、トドメを刺すことができませんでした。
ハリーを殺せない理由には、『分霊箱』が関係しています。
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ハリーはヴォルデモートの分霊箱になっていた
結論から言うと、ハリーはヴォルデモートの分霊箱の1つになってしまっていたのです。
ヴォルデモートは不死身になるために何度も魂を分裂し、分霊箱を作成してきました。
その後『予言』が発せられ、ヴォルデモートはハリーを殺そうとします。
しかし、ハリーの母親の『護りの魔法』によって、ハリーは守られ、ヴォルデモートに死の呪いが跳ね返ってしまいました。
この時、自分自身を殺してしまったヴォルデモートは、『殺人』を犯したことによって魂が分裂してしまい、近くにいたハリーの中に自分自身の魂が入り込んでしまったのです。
ハリーの中にはヴォルデモートの魂の一部が存在するため、蛇語を話すことができます。
また、ハリーとヴォルデモートには魂の繋がりがあるため、ハリーがホグワーツ入学前に買った杖はヴォルデモートの兄弟杖だったのです。
兄弟杖同士を使った場合、お互いを攻撃することはできません。そのため、ヴォルデモートは何度もハリー殺害に失敗してしまっていたというわけ。
兄弟杖について詳しくはこちらの記事にて解説しています。
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まとめ
- ヴォルデモートの目的は『死の克服』と『マグルの排除』
- ヴォルデモートが死にこだわる理由は母親が死んでしまったから
- マグルの排除にこだわる理由は、父親がマグルだったから
- ヴォルデモートがハリーを殺そうとするのは、『予言』が関係している
『ハリー・ポッター』シリーズは原作小説を読んでいないと難解な部分が結構ありますよね。
『ハリーポッター』シリーズについては詳しく解説&考察しているので、その他の解説&考察記事もぜひ読んでみてくださいね!