『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の冒頭で登場する『破れぬ誓い』
映画ではちょっとしたシーンで終わってしまったため、あのシーンの意味がわからなかった方も多いのではないでしょうか?
今回は、『破れぬ誓い』について詳しく解説していきます。
もくじ:好きなところに飛べます
『破れぬ誓い』とは?
破れぬ誓いとは、名前の通り『破ることができない誓い』です。
誓ったことは絶対に遂行しなければなりません。
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破れぬ誓いの誓い方
破れぬ誓いを立てるには、3人の人物が必要です。
AとBが誓いを立てる場合は、第三者のCという人物が誓いの立会いを行います。
ハリーポッターの映画では、
- セブルス・スネイプがA
- ナルシッサ・マルフォイがB
- ベラトリックス・レストレンジがC
の立場でした。
AとBが誓いを立てる当事者になります。
『破れぬ誓い』を破るとどうなる?
『破れぬ誓い』を破った場合には、誓いを立てた人物が死にます。
なので、スネイプたちの場合は、スネイプがナルシッサに対して『誓い』を立てているため、スネイプが誓いを破ったら死んでしまいます。
原作でも詳しく説明はありませんが、スネイプが誓いを破っても、ナルシッサは死なないという設定だと思います。
なので、仮にナルシッサとスネイプの誓いが果たせなかった場合、誓ったのはスネイプなので、スネイプのみが死に、ナルシッサに危害が及ぶことはありません。
ハリポタ豆知識
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の作中で、ハリーはスネイプとマルフォイの話を盗み聞きして、スネイプがマルフォイの母親と破れぬ誓いを立てたことを知り、ハリーはロンに”破れぬ誓い”についての説明を求めます。
するとロンは、幼い頃兄で双子のフレッドとジョージにけしかけられ、ロンがフレッドと破れぬ誓いを立てそうになったと話します。
危うくロンとフレッドが誓いを立てそうになった時、ロンの父のアーサーがやってきて、ものすごい剣幕でフレッドとジョージを叱りつけた・・・
という話をしますが、”破れぬ誓い”はそれほど強力な魔法で、絶対に破れない・破ったら大変な事になるということがわかります。
スネイプとナルシッサが誓った内容
スネイプとナルシッサの誓いの内容は、
- ドラコ・マルフォイが計画を遂行できるように手伝う・見守ること
- ドラコがダンブルドアを殺せなかった場合はスネイプが代わりにダンブルドアを殺すこと
というものです。
ドラコ・マルフォイは、ヴォルデモートからダンブルドアを殺せという命令が下されていました。
ドラコがダンブルドアを殺さなければ、ドラコはヴォルデモートに殺されてしまいます。
ドラコに人を殺せるはずがないと思ったナルシッサは、ドラコの身を案じてスネイプにドラコを守るようにと誓わせたのです。
ドラコがなぜダンブルドア殺しを命じられたのか?詳しくはこちらの記事で解説しています。
スネイプが『破れぬ誓い』を立てた理由
自分が死ぬかもしれないのに、なぜスネイプは破れぬ誓いを結んでしまったのか?
スネイプが破れぬ誓いを立てた理由には2つの理由があります。
理由1:スネイプがスパイだと怪しまれていたから
1つ目の理由は、スネイプがダンブルドア側の人間だということが疑われていたからです。
ここからはネタバレになってしまうので、ストーリーのネタバレOKの方のみ読み進めてください。
スネイプは、ダンブルドア側の人間です。
ダンブルドアの図らいでヴォルデモート側にスパイとして潜入させていました。
しかし、スネイプはヴォルデモートに対しては、ホグワーツの教職員としてダンブルドアの近くにいるのは、ダンブルドア側の人間の『スパイ』として活動していると話しています。
ダンブルドアの近くにいれば、ハリーの情報も手に入りますし、ヴォルデモートは一応その言い訳で納得していました。
しかし、ベラトリックス・レストレンジや、その他のヴォルデモートに忠実なデスイーターたちは、スネイプが本当はダンブルドア側の人間なのではないかと疑っていました。(その読みは当たっていますが笑)
このままスパイということがバレてしまえば、スネイプの立場は危うくなり、さらにはその後ハリーたちを影で守ることはできなくなってしまいます。(ヴォルデモート側の情報などを入手できなくなるため)
そんな時にドラコの母親であるナルシッサ・マルフォイがスネイプに破れぬ誓いを立てることを頼みます。
ナルシッサの姉であるベラトリックス・レストレンジもその場にいましたから、スネイプが破れぬ誓いを立てたことでベラトリックスもスネイプを信用せざるを得ない状況になりました。
理由2:ダンブルドアの死期が迫っていたから
2つ目の理由は、ダンブルドアの死期が迫っていたからです。
スネイプは最終的にダンブルドアを殺してしまいますが、もともとダンブルドアの命は尽きる寸前でした。
ダンブルドアは、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』での新学期が始まる前、ヴォルデモートの故郷のリトル・ハングルトンの村に分霊箱を探しに行きます。(分霊箱についてはこちらの記事で解説しています)
そこで見つけたのは、『マールヴォロ・ゴーント』の指輪でした。
ダンブルドアはゴーントの指輪についていた『蘇りの石』を発見し、死んでしまった妹のアリアナを蘇らせたくて指輪をはめてしまいます。
しかし、指輪にはヴォルデモートがかけた呪いがかかっていたため、ダンブルドアの右手は呪いに侵されてしまったのです。
呪いはいずれ全身に回り、ダンブルドアは死んでしまいます。
ダンブルドアの右手の様子を見たスネイプは、ダンブルドアの命が『余命1年』であることを告げています。
ホグワーツの新学期が始まるのは1996年9月から。ダンブルドアが指輪をはめたのはおそらく1996年8月ころ。
殺されたのは1997年6月なので、どちらにせよダンブルドアの命は尽きる寸前だったのです。
ナルシッサがスネイプに破れぬ誓いを立ててくれと頼みに来ることはスネイプやダンブルドアにとって想定外の出来事だったかもしれませんが、ヴォルデモートがドラコ・マルフォイにダンブルドア殺しを頼んだ時点で、ダンブルドアはスネイプに『自分を殺せ』と命じていました。
そのため、スネイプは『破れぬ誓い』にも応じたのだと考えられます。
『破れぬ誓い』と『血の誓い』の違い
こちらは『ファンタスティック・ビースト』シリーズの内容になってしまいますが、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』にて、『血の誓い』という新たな誓いが登場します。
結論から言うと、『血の誓い』については『ハリー・ポッター』の原作小説などでも登場したことがなく、まだ詳細についてはよくわかっていません。
しかし、はっきりとわかっていることは、『破れぬ誓い』と『血の誓い』は別物であるということです。
『破れぬ誓い』と『血の誓い』の違いについては、こちらの記事で詳細に解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね↓
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まとめ
- 破れぬ誓いとは、その名の通り絶対に破れない誓いのこと
- 破れぬ誓いを破ると死んでしまう
- 破れぬ誓いの内容は、スネイプがドラコ・マルフォイを守るという内容
- スネイプが破れぬ誓いを立てたのは、どちらにせよダンブルドアに死期が迫っていたから
- 破れぬ誓いと血の誓いは別物
『ハリー・ポッター』シリーズは原作小説を読んでいないと難解な部分が結構ありますよね。
『ハリーポッター』シリーズについては詳しく解説&考察しているので、その他の解説&考察記事もぜひ読んでみてくださいね!