『ハリー・ポッタ』シリーズで欠かせない存在となるのが、セブルス・スネイプですね。
最終的にはいい人であることがわかりましたが、スネイプはなぜダブルスパイという立場になったのでしょうか?
今回は、スネイプがダブルスパイになった経緯や、ダブルスパイの活躍、最後のセリフなど解説していきます!
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【実はいい人】スネイプがダブルスパイになった経緯
セブルス・スネイプは、最終的にハリーたちの味方でいい人であることがわかりましたが、映画だけ見てもなぜスネイプはダブルスパイという危険な立場に身を置くようになったのか理解できない人が多いと思います。
スネイプがダブルスパイになった経緯について、時系列で解説していきます。
リリー・エバンスとの出会い
スネイプは、まだホグワーツに入学する前、近所に住んでいたリリー・エバンスと出会います。
リリーは、ハリーの母親です。
リリーとスネイプは仲良くなりますが、闇の魔術を使うスネイプと次第に疎遠になっていきます。
スネイプは、ホグワーツ入学前からリリーに恋をしていました。
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スネイプは元々デスイーターだった
スネイプは、ホグワーツ在学中から闇の魔術を使い、後にデスイーターになる人たちとも関わりを持っていました。
スネイプはホグワーツ卒業後、デスイーターとして活動するようになります。
スネイプの生い立ちや学生時代についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
スネイプが『予言』をヴォルデモートに伝える
スネイプはデスイーターとして活動中、とある予言を耳にします。
それは、ダンブルドアがホグズミードにあるホッグズ・ヘッドという宿でシビル・トレローニーの面接をしていたときのこと(ちなみに、ホッグズ・ヘッドのオーナーはダンブルドアの弟のアバーフォース)
トレローニーは、普段は至って普通(むしろポンコツ?)な占い師ですが、トレローニーの先祖のカッサンドラ・トレローニーは、偉大な予言者でした。
トレローニーは、ダンブルドアとの面接中に、突然人が変わったようにある予言をします。
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その予言の全文がこちら↓
闇の帝王を打ち破る力を持った物が近づいている
7つ目の月が死ぬとき、帝王に三度抗った者たちに生まれる
そして闇の帝王は、その者を自分に比肩する者として印すであろう。
しかし彼は、闇の帝王の知らぬ力を持つであろう・・・
一方が他方の手にかかって死なねばならぬ。
なんとなれば、一方が生きうるかぎり、他方は生きられぬ・・・
闇の帝王を打ち破る力を持った者が、七つ目の月が死ぬときに生まれるであろう。
引用:ハリーポッター原作小説より
この予言の内容を途中までスネイプは聞いていました。
しかし、スネイプは当時デスイーターだったため、すぐにホッグズ・ヘッドのオーナーから追い出されてしまいます。
その後、スネイプは聞いた予言をヴォルデモートに伝えました。
『予言』に当てはまる男の子がハリー・ポッターだった
しかし、この『予言』に当てはまる男の子が、ハリー・ポッターだったのです。
スネイプは、ヴォルデモートがハリーを殺そうとしていることを知り、ダンブルドアの元に向かいます。
自分がヴォルデモートに予言を伝えてしまったことで、ハリーの母親であるリリーも殺されてしまうと考えたのです。
スネイプは、ダンブルドアにリリーを護るようにお願いをしました。
すると、ダンブルドアは、
「その代わりに、わしにはなにをくれるのじゃ、セブルス?」
と言うと、スネイプは
「なんなりと」
と答えます。
この時から、スネイプとダンブルドアの関係が始まりました。
リリーが殺されてしまう
しかし、秘密の守り人をピーター・ペティグリューに変えたことで、リリーとジェームズ、そしてハリーの居場所がヴォルデモートに知られてしまい、リリーとジェームズは殺されてしまいました。
『秘密の守り人』については、こちらの記事で解説しています。
スネイプは、リリーが死んでしまったショックで、
「私も死にたい」
とダンブルドア に漏らします。
すると、ダンブルドアは、
「しかし、おまえの死が、だれの役に立つと言うのじゃ?」
と問いかけます。
ダンブルドアは、
- リリーの息子(ハリー)がまだ生きていること
- リリーは息子を命懸けで守ったこと
- ヴォルデモートは再び戻ってくる、その時ハリーは危険な立場になる
とスネイプに伝え、自分と一緒にリリーの息子であるハリーを護るように言います。
本当にリリーを愛しているなら、リリーの死を無駄にするなとスネイプに訴えたのでした。
スネイプは自分の立場を明かさなかった
リリーの息子であるハリーを護ると誓ったスネイプでしたが、ダンブルドアに
自分の立場を決して明かさぬように
と伝えます。
スネイプは、ハリーの父親のジェームズ・ポッターを憎んでいたため、その息子であるハリーに自分がリリーのことを愛していたとは知られたくなかったのでしょう。
スネイプは、自分が予言を告げたことによってリリーが死んでしまったことを悔いて、その罪滅ぼし的な感じでハリーを護ってきたところもあると思います。
リリーが愛した息子であるハリーを護ることが、リリーに対して唯一できることだったとも言えますね。
スネイプのダブルスパイとしての活躍まとめ
では、スネイプはダブルスパイとして一体どんな活躍をしてきたのか?
スネイプがこれまでしてきたことをまとめてみました!
クィレルからハリーを守ろうとした
まずは、『ハリー・ポッターと賢者の石』で、クィレルからハリーを守ろうとしたことですね。
クィレルはハリーを殺そうとして、最初のクディッチの試合の時にハリーのほうきに魔法をかけ、ほうきから振り落とそうとしていました。
ハーマイオニーとロンは、スネイプがハリーのほうきに魔法をかけようとしていると勘違いして、スネイプのローブに火をつけましたが、実際に魔法をかけていたのはクィレル。
スネイプは反対呪文を使ってハリーを助けようとしていたのです。
騎士団にハリーたちの行動を伝える
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で、ハリーはヴォルデモートの開心術により、幻覚を見せられるようになります。
シリウスがヴォルデモートに捉われている幻覚を見せられたハリーは、シリウスを助けるために魔法省へ向かいます。
しかし、それはヴォルデモートの罠で、予言の水晶を手に入れるためにハリーを誘き出しただけでした。
ハリーたちが魔法省へ向かったことを知ると、スネイプは騎士団に連絡し、不死鳥の騎士団のメンバーはハリーたちを助けに魔法省へ向かいます。
この時スネイプが連絡していなければ、ハリーたちは殺されていたかもしれません。
マルフォイのために破れぬ誓いを立てる
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』で、スネイプはドラコ・マルフォイのためにナルシッサ・マルフォイと破れぬ誓いを立てます。
ドラコは、ヴォルデモートから「ダンブルドアを殺せ」と命じられていました。
もし失敗すればドラコが殺されてしまうと懸念したドラコの母親のナルシッサが、もしドラコが計画に失敗した際に、命令を引き継ぐよう、スネイプに誓うよう頼んだのです。
もし、誓いを破ればスネイプは死んでしまいます。
まあ、元々ダンブルドアはマールヴォロ・ゴーントの指輪によって呪われており、余命1年の命だったため、死ぬ運命でした。
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ダンブルドアは、スネイプに自分を殺すように命じており、スネイプはダンブルドアの命令通りダンブルドアを殺害します。
スネイプがダンブルドアを殺害した理由について詳しくは、こちらの記事で解説しています。
ヴォルデモートの信用を得る
『ハリー・ポッターと死の秘宝』の冒頭、スネイプはハリーを移動させるための作戦をヴォルデモートに打ち明けます。
これは、完全にヴォルデモートに信用を得るためです。
実は、ハリー移動作戦(みんなでポリジュース薬を飲んで、ハリーを隠れ穴に移動させる作戦)は、スネイプがマンダンガス・フレッチャーに錯乱呪文をかけ、不死鳥の騎士団に作戦を伝えさせたのです。
スネイプはハリーが移動する正確な日付と方法をヴォルデモートに伝えることで、自分がヴォルデモート側の人間であると信用させることができました。
グリフィンドールの剣を偽物にすり替える
ヴォルデモートは、自分の分霊箱が破壊されないように、グリフィンドールの剣をベラトリックス・レストレンジの金庫に隠していました。
しかし、あの剣はスネイプが模造品に取り替えたもの。
本物の剣はスネイプが保管していました。
グリフィンドールの剣をハリーに届ける
その後、ディーンの森にハリーたちが寝泊りしていることを知ったスネイプは、自分の守護霊(雌鹿の守護霊)を使って、グリフィンドールの剣をハリーの元に届けます。
ハリーに真実を伝える
そして、スネイプが最後に成し遂げたことは、ハリーに真実を伝えることです。
直接伝えることはできませんでしたが、自分の記憶(涙)を渡し、ハリーはその記憶を見ることで真実を知ることができました。
ちなみに、映画では涙でしたが、原作では、
血以外のなにかが、スネイプから漏れ出ている。
青みがかった銀色の、気体でも液体でもないものが、スネイプの口から、両耳と両目からあふれ出ていた。
引用:『ハリー・ポッターとしの秘宝』原作小説より
まあ、涙の方が絵的に綺麗ですよね(笑)
スネイプの記憶から分かったことは、
という真実ですね。
これについて詳しくはこちらの記事でも解説しています。
スネイプの最後のセリフ
では、最後にスネイプの最後にセリフについて。
スネイプは死際に、ハリーに
「僕を・・・見て・・・くれ・・・」
引用;『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
と言っています。
英語では、
Look at me
と書かれています。
またまた珍訳を・・・とファンの間では言われていますが・・・^^;
確かにここは、
と訳しても良かったと思うんですがね。
英語には「俺」とか「私」とか、日本語みたいに複数の一人称がないので、難しいところです。
ちなみに、映画では、
「私を見てくれ」
「リリーと同じ目をしている」
と言っています。
「私を見てくれ」の意味
スネイプが最後、ハリーに「私を見てくれ」と言ったのには、二通り意味があると考えられます。
ハリーの「目」を見たかった
1つは、ハリーの目、つまり、ハリーの母親であるリリーの目を見たかったと考えられます。
ハリーはいつもいつも、会う人会う人に「リリーの目とそっくり」だと言われていました。
顔や髪型、背格好は父親であるジェームズの生写しのようでしたが、目だけはお母さんのリリーにそっくりだったのです。
スネイプは、死際に自分の愛するリリーの目を、ハリーを通してもう一度見ておきたかったのかもしれません。
自分の本当の正体を見て欲しかった
もう1つ考えられる意味としては、自分の正体を見てほしかったという意味です。
スネイプは、ハリーのことを守っていることをずっと秘密にしていました。
それは、スネイプが望んで隠していたことでもあります。
しかし、やはり最後には、自分がどう思い、どう行動してきたのか、ハリーに知って欲しかったのかもしれません。
もしくは、ハリーに自分が愛したリリーを投影して、リリーに自分の気持ちを伝えたかったのかもしれませんね。
自分が今までリリーの愛する息子を護ってきたこと、リリーの死は無駄ではなかったと、伝えたかったのかもしれません。
このシーンはね、何度見ても泣けます・・・。
個人的には、最後にハリーが自分の息子に『セブルス』という名前をつけたことが、セブルス・スネイプという人間の救いになったのかな?って思います。
スネイプはハリーを愛していたのか?
気になるのは、スネイプはハリーを愛していたのか?という点。
個人的には、スネイプはあくまでも
リリー を愛していた
と考えられます。
ただし、ハリーに対して情のかけらもなかったというわけではありません。
スネイプにとっての葛藤:ジェームズの存在
おそらく、スネイプにとってネックになったのが、ジェームズの存在でしょう。
ジェームズとスネイプは、学生時代から犬猿の仲でした。
そのため、自分の愛するリリーと、自分の大嫌いなジェームズの息子であるハリーに対して、複雑な感情を抱いていたと考えられます。
リリーの愛した息子なのだから護りたいという感情と、ジェームズの生写しのようにそっくりで憎たらしいと感じる感情。
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実際に原作の中でも、スネイプはハリーが1年生の頃にダンブルドアに対しこのように発言しています。
「凡庸、父親と同じく傲慢、規則破りの常習犯、有名であることを鼻にかけ、目立ちたがり屋で、生意気で・・・」
引用:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
また、ダンブルドアの前で「あいつ」「あの小僧」と呼ぶなど、愛情とはちょっとかけ離れているかなと感じます。
さらに、ダンブルドアがスネイプに、
「あの子(ハリー)は死なねばならぬ」
と伝えた時も、ダンブルドアがスネイプに
「まさか彼に情が移ったのではないな?」
と聞くと、スネイプは
「彼に?」
と返しています。
この台詞から察するに、スネイプはあくまでもハリーではなくリリーに対しての感情でハリーを護ってきただけだと思います。
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まとめ
スネイプがダブルスパイになったのは、自分が予言を伝えたことでリリーが死んでしまったため
スネイプはいつもハリーを護ってきた
スネイプの最後のセリフは「私を見てくれ」
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