『ハリー・ポッターと死の秘宝』でスネイプがヴォルデモートに殺されてしまった後、ハリーは憂いの篩でスネイプの記憶を見ることになります。
ここで全ての真実を知ることになったハリーでしたが、そこで衝撃的展開・・・!
ダンブルドアはハリーを『死ぬべき子供』だと思って育ててきたというような発言をしますね。
あの意味とは一体どんなものだったのでしょうか?
スネイプの「豚のように」発言の意味についても解説していきます!
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ダンブルドアはハリーが死ぬべきだと考えていた?
まず、ダンブルドアは『ハリーが死ぬべきだと考えていたのか』どうかについて解説していきます。
結論から言うと、ダンブルドアはハリーが『死ぬ』と思っていませんでした。
これについての解説は長くなるので、順を追って解説していきます。
ハリーが殺されなくてはいけなかった理由は『分霊箱』が原因
そもそも、ハリーがヴォルデモートに殺されなければいけなかった理由は、
です。
そもそもハリーが分霊箱になったのはなぜ?
ヴォルデモートはハリーが1歳の時に、『予言』を聞いた事によりハリーを殺そうとします。
『予言』については長くなるので、こちらの解説を参考にしてください↓
ハリーポッターの予言とは?両親のジェームズとリリーはなぜ殺されたのか解説!
しかし、ハリーの母親がかけた『護りの魔法』によって、ハリーの体は守られ、ヴォルデモートに『死の呪い』が跳ね返りました。
この時、ヴォルデモートは幼い赤ちゃんを殺そうとしたという非道な行いのせいで、意図せずして魂が分裂してしまったのです。
そして、ヴォルデモートの魂の一部が、ハリーの中に宿ることになったのです。
これが、ハリーがヴォルデモートの分霊箱になった経緯です。
ヴォルデモートの分霊箱を『全て』破壊しないとヴォルデモートは滅びない
その後、ハリーたちはヴォルデモートの分霊箱を探し、破壊するという旅に出ましたよね。
数々の分霊箱を破壊して、あとはナギニを破壊すればOKという段階になりました。
しかし、ここでハリーは、憂いの篩の中で自分がヴォルデモートの分霊箱になっていることを知ったのです。
ということ。
そのため、ハリーは自ら破壊される(殺される)ことを決意し、残された者たち(ロンやハーマイオニーなど他の魔法界の人々)の平和を取り戻すべく犠牲になったのです。
なので、ハリーはヴォルデモートに殺されるために森に向かいました。
ダンブルドアはハリーが死ぬとは思っていなかった
ダンブルドアは、ここまでの経緯、つまり、
- ハリーがヴォルデモートの分霊箱になっていること
- そのため、ハリーがヴォルデモートに殺されなくてはいけないこと
をスネイプに伝えていました。
ハリーはスネイプの記憶を見ただけなので、ハリーは自分が『死ぬべき人間』だと考えました。
しかし、ダンブルドアはスネイプやハリーに伝えていなかった独自の『推測』があったのです。
ヴォルデモートの中にはハリーの血が流れている
さかのぼること『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の時のこと。
ヴォルデモートはハリーの血を使って肉体を復活させましたよね。
ヴォルデモートは、ハリーにかけられている『護りの魔法』を克服するために、ハリーの血を自らに取り入れることによって護りの魔法の効力を失わせたのです。
結果として、ヴォルデモートはハリーの体に触れることが可能になりました。
しかし、これこそがヴォルデモートが犯してしまった誤算。
なぜなら、ヴォルデモートの中にハリーの血が流れていることによって、むしろハリーの命を繋ぎ止めるという結果になってしまったのです。
ヴォルデモートの体の中にはリリー(ハリーの母)がかけた『護りの魔法』の力が生き続けています(ハリーの血を取り込んだため)
そのため、
ヴォルデモートが生き続ける=ハリーも生き続ける
ということになってしまったのです。
なので、ハリーは死の呪いを受けても完全に死ぬことはなく、生き返ることができました。
ダンブルドアは推量していた
そして、ダンブルドアはこのことについて死ぬ前に『推量』していたのです。
ヴォルデモートがハリーの血を肉体に取り込んだことにより、ハリーが『死なない』と推測していたということです。
なので、ハリーがヴォルデモートに自ら殺されに行ったとしても、『死ぬことはない』と考えていたということになります。
ちなみにこの推量については、原作の『ハリー・ポッターと死の秘宝』の白い世界にいるときに、ダンブルドアがハリーに伝えています。
ダンブルドアがスネイプに伝えなかった理由
ダンブルドアがなぜスネイプにこの『推測』を伝えなかったのかどうかについては、原作にも記載がありません。
個人的な考察としては、自分以外の人間(スネイプ含む)にこの事実を伝えることで、ハリーの耳にも入ってしまうことを懸念したのかなと思います。
ダンブルドアは、原作の中でもハリーが自ら『本気で』ヴォルデモートに殺されに行く必要があるというような発言をしています。
もし殺されに行っても自分が死なないとわかっていたら、ハリーの心情はまた違うものになっていたと思います。
なので、ダンブルドアはこの推量を自分の中だけに留めたのだと思います。
推量はあくまでも推量だから
また、あくまでもこれはダンブルドアの推量でしかありませんでした。
外れることだってあり得ます。
スネイプはハリーに情が移っていましたから、もしこの推量を話し、推量が外れてハリーが死んでしまったらひどくショックを受けるに違いありません。
期待を持たせなかった
とも言えます。
どちらにせよスネイプは殺されてしまったため、ハリーが生き返ったことは知ることはありませんでしたが・・・^^;
途中まではハリーが『死ぬべき』だと考えていたことになる
ダンブルドアはハリーが『死ぬとは思っていなかった』と書きましたが、これはあくまで結果論で、ヴォルデモートがハリーの血を使って復活する前には
ハリーが死ぬべき子供だと思っていた
ということになります。
ヴォルデモートがハリーの血を自らに取り入れるという『誤算』を生んでしまったからこそ、ハリーは生き返ることができました。
しかし、ヴォルデモートがハリーの血を自らに取り込まなければ、ハリーは死んでいた可能性が高いです。(そのほかの要因もあったので100%死んだかはわかりませんが)
ということは、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』以前までは、ダンブルドアはハリーを『死ぬべき子供』だと思って接してきたということになります。
ダンブルドアは1人の命よりも大勢の命を救う事にした
ハリーはヴォルデモートの分霊箱になってしまった時点で、ヴォルデモートを滅ぼすためには『死なねばならない子供』ということになります。
端的に言うと、
ハリーはどうせ死ぬのだから、ハリーに死んでもらうことで大勢の命をヴォルデモートの脅威から救おう
と考えたという事になります。
そして、ハリーは結果的にそれを受け入れました。
自分が死ぬことにより他の大勢の人達が救われるのならと、自ら死にに行ったのです。
なので、最終的にはダンブルドアはハリーが死なないと考えていましたが、元々はハリーが死ぬべき子供だと考えていたことには違いありません。
スネイプの「豚のように」発言の意味とは?
スネイプの記憶の中で、スネイプはダンブルドアからハリーに関する真実を告げられます。
それは先ほど解説した、『ハリーが死なねばならない』ということについてです。
原作小説の中では、スネイプはこう言っています↓
あなたのために、私は密偵になり、嘘をつき、あなたのために、死ぬほど危険な立場に身を置いてきた。
すべてが、リリー・エバンズの息子を安全に護るためのはずだった。
いまあなたは、その息子を、屠殺されるべき豚のように育ててきたのだと言う
引用:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
ご存知の通り、スネイプはハリーの母親であるリリーのことを愛していたためハリーのことを守って来ました。
また、スネイプはハリーが殺される(リリーとジェームズが殺される)きっかけにもなった『予言』をヴォルデモートに伝えた張本人でもあります。
スネイプは当時デスイーターとして活動していたため、予言をヴォルデモートに伝えました。
予言によってリリーが殺されるとは夢にも思わなかったのです。
リリーを愛していることはもちろんですが、自分がしてしまったことの『罪滅ぼし』のような意味でもハリーを守って来たとも言えます。
しかし、ダンブルドアがハリーを『死ぬべき子供』だと言ったこの発言により、スネイプは
自分が何のためにハリーを守ってきたのか
普通に考えてダンブルドアに対して怒りの感情を抱いたと考えられます。
今までハリーを生かしてきたこと=屠殺されるべき豚のよう
そもそも、ダンブルドアが今までハリーを『生かしてきたこと』そのものについてスネイプは怒りを感じているとも言えます。
死なねばならぬのなら、そもそもなぜ必死に守り、生かしておいたのか?と。
ダンブルドアは、スネイプの問いに対してこう答えています。
わしらがあの子を護ってきたのは、あの子に教え、育み、自分の力を試させることが大切だったからじゃ。
引用:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
確かに、これでは屠殺される豚と一緒ですよね。
豚も、結局は人間に食べられるために育てられ、最終的には殺されてしまうわけです。
ハリーも殺される豚のように、『死ぬべき時まで生かされてきた』ということになります。
あまりにも酷な現実です。
先ほど解説した通り、結果的にはヴォルデモートの誤算によってハリーが死ぬことはありませんでした。
しかし、命をかけてハリーを護ってきたスネイプにとっては、酷すぎる現実ですよね。
スネイプは最終的にはハリーが生き返る前に死んでしまうわけですから、とても勇敢だったとは言え、愛する人(リリー)は死んでしまい、その息子が『死ぬべき運命』だと知らされて死ぬなんて、スネイプこそ酷な運命だったなと思います。
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まとめ
ダンブルドアは結果的にはハリーが死ぬとは思っていなかった
しかし、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の時まではハリーが『死ぬべき子供』だと思っていたことになる
スネイプの「豚のように」発言は、死ぬべき時までハリーを生かしておいたことなどに対する怒りの発言
『ハリー・ポッター』シリーズは、原作を読んでいないと難解な部分も多いですね。
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