『ハリー・ポッターと死の秘宝パート1』の最後に、マルフォイ邸に連れて来られたハリーたち。
マルフォイはハリーとわかっていながらも、ベラトリックス・レストレンジにハリーだということを告げませんでしたね。
なぜマルフォイはあの時ハリーであるということを黙っていたのでしょうか?
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マルフォイがハリーのことを黙っていたのはなぜ?
『ハリー・ポッターと死の秘宝パート1』の最後に、ハリーたちは森で人攫いに捕まってしまいました。
人攫いたちはハリーの額に傷があることを発見すると、魔法省ではなくマルフォイ邸に連れて行き、ヴォルデモートに差し出そうとします。
ハーマイオニーが機転を利かせてハリーの顔に『蜂刺しの呪い』という、顔がパンパンになる魔法をかけて原型をなくしましたが、見る人が見ればハリーとわかる状態。(ハーマイオニーやロンと一緒にいたしね・・・)
そこで、デスイーターのベラトリックス・レストレンジがマルフォイを呼んできて、ハリーかどうかを確かめさせようとしますが、マルフォイはハリーであると言わずに黙っていました。
マルフォイが黙っていた理由
マルフォイがあの時ハリーのことを黙っていた理由については、原作でも特に触れられてはいません。
私の個人的な考察としては、マルフォイが黙っていた理由として考えられるのは2つです。
- ヴォルデモートに対する恐怖心が強かったから
- ハリーに対する慈悲の心があったから
理由1:ヴォルデモートに対する恐怖心
まず1つ目に考えられる理由は、マルフォイのヴォルデモートに対する恐怖心ですね。
マルフォイは『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の時に「ダンブルドアを殺せ」とヴォルデモートから命令されて以降、ヴォルデモートに対する恐怖心が強まっていました。
闇の魔術に対して肯定的なマルフォイでしたが、ヴォルデモートが目的のためなら手段を厭わず、簡単に人を殺してしまう人物とわかり恐怖心が増したのだと思います。
また、ヴォルデモートが復活したことでより身近に感じられるようになったことから、本当の恐ろしさに気づいたとも言えるかもしれません。
マルフォイは強がっていますが、ハリー・ポッターのこれまでのストーリーを見てみても、いかに小心者かどうかということはみなさんお分かりですよね。
そんなマルフォイが、ハリーのことを「こいつがハリー・ポッターだ!」と言ってしまったら・・・その後の展開はバカでも想像がつきます。
ハリーはおそらく仲間もろともマルフォイの目の前で殺される羽目になったでしょう。
マルフォイはすでにヴォルデモートに対して強い恐怖心を抱いていましたし、根は小心者です。
いくらハリーと敵対していたとは言え、自分がハリーだと言うことでハリーが目の前で殺されるという事態は避けたかったのではないでしょうか。
理由2:ハリーに対する慈悲の心があったから
もう1つ考えられるのは、マルフォイがハリーに対して多少なりとも慈悲の心を抱いていたのではないかというところですね。
ハリーとマルフォイは嫌い同士でライバルみたいな関係でしたが、それはあくまでも10代の男の子同士のちょっとしたいさかいみたいなものです。
本気で嫌い合って憎み合っているわけではないんですよね。
それがわかるエピソードとしては、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』にて。
ハリーはマルフォイの不審な行動を見て、マルフォイがデスイーターになったのではないかと訝っていました。
これは私の推測ですが、ハリーはただマルフォイを疑っていたというよりは、マルフォイのことを心配する気持ちもあったのではないかと思うんです。
いくらマルフォイでも、学校の自分の同級生がデスイーターになって闇の魔術にはまってしまうことを見て見ぬ振りはできないと思ったのでしょう。
ハリーがマルフォイと男子トイレで争いになった時に、『セクタムセンプラ』の呪文を使ってしまったシーンでも、ハリーがマルフォイのことを本気で憎んでいるわけではないということがわかります。
ハリーはどんな呪文か知らずに使ったら、相手を切り裂く殺傷能力のある魔法だったのです。
マルフォイが血だらけになって倒れている横で、ハリーは
「こんなつもりじゃなかった」
と発言します。
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ハリーとマルフォイは憎み合っていますが、お互い殺すほど嫌いなわけではありません。
マルフォイもハリーに対して同じように、生きているからこそ『ライバル』として対等に戦える・・・そんな気持ちを抱いていたのではないでしょうか。
ハリーがマルフォイを助けたエピソード
ちなみに、『ハリー・ポッターと死の秘宝パート2』のネタバレになってしまいますが、ハリーがマルフォイを助けるエピソードもあります。
ハリーは、ヴォルデモートの分霊箱の1つ、『レイブンクローの髪飾り』を探すために、『必要の部屋』にやってきました。
『必要の部屋』で、マルフォイに狙われるハリー。そしてロンとハーマイオニーも参戦すると、激しい戦いになります。
さらにマルフォイの子分のゴイルが火をつけ、ゴイル自身も自分が出した火を消すことができず、『必要の部屋』は炎に包まれてしまいます。
ゴイルがつけた炎は、『悪霊の火』という闇の魔術で、『分霊箱』を破壊することができる数少ない魔術の1つ。
しかし、魔法を制御するのは非常に難しいため、ハーマイオニーは悪霊の火を使うことはありませんでした。
ちなみに、原作ではクラッブが悪霊の火をつけて死んでいます。
クラッブとゴイルが変わった理由についてはこちらの記事でも解説しています。
火の海になった『必要の部屋』で、ガラクタの上によじ登って火を避けようとするマルフォイとゴイル。その頃ハリーたち3人は、箒を見つけて箒に乗って逃げようとします。
しかし、マルフォイの傍らではゴイルが火の海に落下し死亡してしまいました。
そんな姿を見たハリーは、マルフォイを助けるために箒で引き返します。ハリーは命がけでマルフォイたちを救ったのです。
ハリーの恩返し?
おそらくハリーがあの時マルフォイを助けたのは、『ハリー・ポッターと死の秘宝パート1』でマルフォイがハリーを助けたことの恩返しなのかな?と個人的には思います。
自分のことを黙っていて、助けてくれたマルフォイを見殺しにすることはできなかったのでしょう。
そこがまたハリーらしいですよね。
マルフォイはいいやつなのか?
ハリーに散々嫌なことをしてきたマルフォイですが、最終的にはハリーのことを助けたり、いいやつなの?と思う方も多いのではないでしょうか?
個人的には、マルフォイがいいやつだとは思えませんが、
憎めないやつだな
とは思います。
マルフォイもある意味可哀想な子供
ハリーはヴォルデモートに両親を殺され、辛い人生を歩んできましたが、その点はマルフォイも同じかなというのが個人的見解です。
なぜかというと、マルフォイの父親:ルシウス・マルフォイがデスイーターだったからです。
マルフォイは純血一族で、お金もあって恵まれた家庭で育ったように思えますが、実際は選択肢がなく不自由な環境に思えます。
特に、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』以降は、マルフォイは進んでデスイーターの活動に参加しているとは思えない状況でした。
ダンブルドアを殺せという命令に従おうにも、恐怖心や道徳心との葛藤でダンブルドアを殺す勇気はありませんでしたが、殺さなければ自分がヴォルデモートに殺されてしまう・・・
そんな状況に陥っているのも、全てマルフォイの親の都合。生まれも関係しているんですよね。
マルフォイがデスイーターの家庭に生まれていなかったら、もしかしたらもっとまともな子供だったかもしれません。
そういう視点から見ると、マルフォイが悪いというより、大人の都合に巻き込まれた可哀想な子供に思えてきます。
マルフォイの最後はどうなった?
マルフォイの最後についてですが、ハリーに助けられた後のマルフォイについては詳しい記載はありません。
マルフォイの両親のルシウスとナルシッサについては、ホグワーツで2回目の決戦となった際に、息子(マルフォイ)のことを探し回り、戦いに参加しなかったと原作では記載されています。
映画版では戦いの前に3人で姿を消しましたが・・・
その後、戦いが終わりみんなで大広間でヴォルデモートの失脚を喜んでいた際には、マルフォイ一家は
果たして自分たちがここに居て良いのだろうか
という顔で小さくなっていたと記載されています。(同時に、誰もマルフォイ一家を咎める者はいなかったとも記載されていました)
マルフォイ一家が捕まることはなかった
その後、ヴォルデモートに忠実だったデスイーターたちは、ヴォルデモートの失脚後にアズカバン送りにされたようですが、マルフォイ一家が捕まることはありませんでした。
一応、ヴォルデモートの失脚前に闇の陣営から外れたから・・・という理由みたいですが、どんだけ罪軽いねん・・・。
しかしその後、マルフォイの両親のルシウスとナルシッサも、闇の世界からは完全に足を洗ったとのこと。
マルフォイのその後や結婚相手は?
マルフォイはその後、
アストリア・グリーングラス
という、マルフォイよりも1歳年下のスリザリン生と結婚します。
グリーングラス家も『聖28一族』の純血一族のうちの1つです。
息子が1人生まれる
アストリアとドラコ・マルフォイの間には、
スコーピウス・マルフォイ
という息子が1人誕生します。
ハリーとジニーの次男:アルバス・セブルス・ポッターと同級生で、アルバスとスコーピウスは親友同士となります。(ちなみに2人ともスリザリン寮に入ります。)
アルバスとスコーピウスの行動によって魔法界を揺るがす大問題に発展し、ハリーとドラコも息子を助けるために協力することになります。
一応『ハリー・ポッター』シリーズから19年後のストーリーとなっていますが、流石にマルフォイとハリーは大人になっています。
アストリアの死
悲しいことに、マルフォイの妻のアストリアは、息子のスコーピウスがホグワーツの3年生(ちょっとうろ覚えですみません)になる年に、病気で亡くなってしまいます。
アストリアは『血の呪い』がかかっており、長く生きることができない運命だったのです。
アストリアの先祖に『血の呪い』がかけられていたことから、アストリアの体に不調が起きたと言われています。
ちなみに、ヴォルデモートのペットのナギニも、『血の呪い』によってあのような蛇の姿になったとされています。
ナギニはなぜ蛇になった?血の呪いやハリポタでヴォルデモートと出会った理由や生い立ちは?
マルフォイがアストリアや息子に対する気持ちを語るシーンでは、本当に家族を愛しているんだなということが伝わってきて、『ハリー・ポッター』シリーズのマルフォイとはまた違った一面を見ることができますよ。
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まとめ
マルフォイが黙っていたのはヴォルデモートへの恐怖心やハリーへの慈悲の心があったから
ハリーがマルフォイを助けたエピソードもあり
マルフォイ一家のその後は生き延び、捕まることはなく闇の世界から足を洗った
マルフォイはアストリア・グリーングラスと結婚し、スコーピウスという息子を1人もうけた
『ハリー・ポッター』シリーズで欠かせないキャラの1人であるドラコ・マルフォイ。
癖のあるキャラクターでしたが、憎めない奴でしたね!
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