呪術廻戦は人間の負の感情から生まれるエネルギーである呪力を扱う呪術師たちと、負の感情の化身である呪霊や悪事を働く呪詛師たちの戦いを描く物語です。
メインキャラクターの一人である伏黒恵は式神を操る呪術師であり、主人公、虎杖悠仁の相棒的なポジションを務める人物です。
この伏黒ですが、男性なのに「物語のヒロイン」「ヒロインよりヒロインっぽい」という声が読者から挙がっています。伏黒の名前をグーグルなどで検索すると、関連語句に「ヒロイン」がでてくることもあるくらいです。
彼がヒロイン呼ばわりされる理由はどういうものなのでしょうか。
この記事では、伏黒のプロフィールを紹介しながら、その秘密を探ります。
もくじ:好きなところに飛べます
呪術廻戦の伏黒恵とは?
【カウントダウン!】TVアニメ『#呪術廻戦』放送開始まであと4日!
本日は、才能を持ち、式神を操る呪術師「伏黒恵」 pic.twitter.com/2b7ZpxDRl0— 呪術廻戦【公式】 (@jujutsu_PR) September 28, 2020
プロフィール・能力
身長は175センチくらい。12月22日生まれ。呪術師の育成機関である都立呪術高等専門学校に所属する一年生です。呪術師としての等級は二級にランクされています。
整った顔立ちと、トゲのように尖った黒髪が印象的です。好きな食べ物は生姜に合う食べ物。部屋着は楽な服装を好んでいます。
生まれ育った家庭環境はかなり複雑で、津美紀という義理の姉がいます。
好きな女性のタイプは、「揺ぎ無い人間性を持った人」。タイプを答えた際、彼が頭に思い浮かべていたのは津美紀でした。
使用する呪術は十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ) という、指で形作った影から十種類の式神を呼び出して戦わせる使い勝手のいい術式です。
また物語の途中で、呪術の奥義とされている領域展開を不完全ながら会得しています。
名門の秘術を受け継ぐ
伏黒恵の好きなところは式神出す時の手 pic.twitter.com/9E4EdgvniH
— り (@1_riiii_0) November 28, 2020
恵の父親だった禪院甚爾(ぜんいん とうじ)は呪術界で御三家と呼ばれる名門の一角である禪院家の出身でしたが、能力と素行に問題があったため、実家を離れています。
その後、とある女性と結婚した甚爾は恵をもうけましたが、妻と死別した後、津美紀の母親と再婚した後で、子供たちを残して失踪しています。同時期に津美紀の母親も行方不明になっており、この辺りの事情は明らかになっていません。
後に大金を得るため暗殺の仕事を請負った甚爾は、最強の呪術師である五条悟と戦い、死亡しています。恵の存在を知った五条は、 甚爾の死を伏せたまま、恵たちを庇護することを決めたのでした。
名門・禪院家の呪術を体に受け継いでいた恵は、五条の元で才能を開花させます。
不平等に人を救う
中学生時代は気に食わない不良を暴力で従えるなど荒れた毎日を送っていた恵でしたが、あるとき、義姉の津美紀が何者かの呪いを受けて昏睡状態に陥ってしまいます。
姉を善性の塊のような存在だと思っていた恵は、そんな彼女に不幸が訪れた事実に世の中の理不尽を感じます。
世の中は、自動的に悪人が報いを受け、善人が救われるような仕組みになっていないと悟った恵は、呪術師こそがその帳尻を合わせる存在だと考えるようになり、自分が正しいと思った人間、自分が救われるべきだと思った人間を救い続けようと誓うのでした。
虎杖悠仁との出会い
呪術高専に通いはじめた伏黒は、同校の教師を務めていた五条の指令を受けて、宮城県を訪れていました。任務の内容は、とある学校に保管されているという呪いの王・宿儺の指を回収することでした。
宿儺の指は悪質な呪霊を呼び寄せるようになっていたため、伏黒は苦戦を強いられます。そのとき、現場に居合わせた虎杖が、呪霊と対抗するために宿儺の指を飲み込んでしまいます。
呪霊を祓った虎杖でしたが、宿儺の指に適合して体内に呪いの王を宿してしまったため、規定に則って抹殺の対象になってしまいました。
しかし虎杖の行動に正しさを見た伏黒は、五条に対し、虎杖を信頼するべきだと伝えるのでした。
伏黒の意見を汲んだ五条は、虎杖を呪術高専に迎え入れたのです。
伏黒恵が呪術廻戦のヒロインと言われる理由はなぜ?
圧倒的ヒロイン((
伏黒恵 pic.twitter.com/376SOwqNiE— 御子神明奏香(あすか) (@ramennramenn) January 21, 2021
登場人物の中で善良度が高い
呪術廻戦に登場する『呪術』は人間の負の感情から生まれたエネルギーであり、それを反映してか、登場するキャラクターは大半が強烈なエゴの持ち主です。
そんな中、自分のためではなく、他人を救うことに戦う意義を見いだしている伏黒の態度は、純粋なものとして目立っています。
よくある物語では登場人物の中で一番純粋な心を持っているのはヒロインであるケースが多いため、伏黒がヒロインポジションに重なってしまうのです。
主人公の善性を信じている
物語の第一話で虎杖が宿儺の指を飲み込んだ直後は彼を抹殺しようとしていた伏黒ですが、すぐに虎杖を信じることに決めました。
この「主人公の正しさを信じている」点もヒロイン的な振る舞いの一つであるため、伏黒のヒロイン度をアップしているようです。
悪の化身に気に入られている
先に説明したように、主人公、虎杖悠仁の体内には呪いの王・宿儺が宿っているのですが、恵はこの宿儺に執着されています。
宿儺は多彩な呪術を使用できる伏黒の可能性を評価している様子で、自分の宿主である虎杖より伏黒のことを優先しているくらいです。
伏黒が生命の危機に瀕したときなどは、彼の命を救うだけでなく、わざわざ教護施設まで彼を運んでやったほどでした。
この、「悪の親玉に一方的に気に入られている」ポジションも、ヒロインっぽさを増していると言えなくもありません。
伏黒恵がヒロインというのは公式設定?
大勢の読者からヒロイン呼ばわりされている伏黒恵ですが、
これは公式設定ではありません。
ヒロイン=主人公の一番近くにいる女性と定義した場合、伏黒や虎杖と同じ学年の釘崎野薔薇が当てはまります。
彼女は伏黒同様、虎杖と共に死線を何度もくぐり抜けており、ある程度親しい関係でもあります。
ただ残念ながら、彼女は伏黒とは反対に、ヒロインらしからぬ行動が目立ちます。
以下の画像を見てもらうだけでも、これをヒロインと呼ぶのはちょっと……という気持ちになるのではないでしょうか。
釘崎野薔薇兄貴姉貴の様な強メンタルが欲しい今日この頃 pic.twitter.com/6seIaVKMEQ
— さっきまで勝手だったもの (@hunaatya) June 8, 2019
ジェンダーフリーの風潮が進む影響もあるのかもしれませんが、
野薔薇に関しては、読者から「野薔薇兄貴」などと愛称が付けられてしまう始末で、対照的に伏黒のヒロインっぽさが目立ってしまうのです。
伏黒恵の物語での立ち位置・ポジション
ヒロイン呼ばわりされるのも仕方ないとも言える伏黒ですが、彼が物語の中で担っている役割はそれだけではありません。
伏黒の物語における立ち位置・役割をまとめてみました。
正統派の呪術師
呪術廻戦は呪術師を中心に据えた物語ですが、主人公の虎杖は呪いの王を身に宿すことで呪術師になったイレギュラーな存在です。
そのため読者に呪術がどういうものでどういう使われ方をするのかを説明する役目を果たすことができません。
しかし「正統派」の呪術師を虎杖の近くに配置し、彼の近くで戦うことで呪術がどういうものかを示したり、知識に乏しい虎杖に対して解説させたりという形をとれば、読者に設定を自然に伝えることが可能です。
このような「解説役も務める正統派呪術師」という役割も、伏黒には求められていると思われます。
常識人ポジション
呪術廻戦に登場人物には呪術師・呪霊を問わず、アクが強い性格のキャラが散りばめられています。
悪役の呪霊だけでなく、味方サイドの呪術師であっても、世界観や大事に思っているものが常識とかけ離れている人物や、「善人とはとても言えないが、利害関係からいちおう味方になっている」人物も少なくありません。
しかしこういうキャラクターばかりでは、常識はずれが当たり前になってしまい、逆に異常さが際立たなくなってしまいます。
そこで常識的な考え方をする伏黒と比較させることで、読者は他のキャラクターの異常さを把握することができます。
伏黒の存在は、倫理観のモノサシの役割も果たしているのです。
最後は主人公と戦う?
伏黒は基本的に自分を高めることには熱心ですが、他人に対する対抗心はあまり強くありません。
そのため虎杖と成長を競ったり、本格的に戦ったりするというライバルの役割はほとんど果たしていません。
それでも、物語の最後は伏黒VS虎杖になる可能性は高いと思われます。
呪いの王を取り込んだ虎杖は、呪術界の上層部に危険視されながらも、「各地に散らばっている宿儺の指をすべて取り込ませた上で始末する」という猶予付きで生存を許されています。
すると最終的に、誰かが虎杖に引導を渡す展開になることはあり得ます。
すべての指を取り込んだ虎杖が怪物になり果ててしまった場合、彼を倒さなければならないのは、最初に虎杖の助命を依頼した伏黒になるかもしれないのです。
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まとめ
- 伏黒恵は呪術高専に通う呪術師
- 式神を操る呪術を使用する
- ヒロイン呼ばわりされるのは、善良な性格や、主人公・虎杖との関係、呪いの王である宿儺に執着されているなど、色々な理由がある
- 公式にヒロイン認定されているわけではない
- 本来のヒロインがヒロインらしからぬ言動を取るため、伏黒が目立っている
- 物語のポジションとしては、解説役・常識人ポジションなど、様々な役割を担っている
物語の準主人公とも言える位置づけにいる伏黒恵。
2021年現在、放送中のアニメでも、伏黒は物語のほぼ全話に登場しています。
今後の展開で伏黒のヒロイン度がアップするのか、普通の相棒ポジションに収まるのか、とても気になりますね。
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