鬼滅の刃

鬼滅の刃の鬼に知性や知能はある?禰豆子の設定の矛盾について解説

鬼滅の刃の鬼に知性や知能はある?禰豆子の設定の矛盾について解説
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大ヒットコミック鬼滅の刃に登場する敵キャラクターであるは、再生能力を持っていたり太陽に弱かったりと、様々な特徴を持っています。

主人公、炭治郎の妹である禰豆子も鬼なのですが、人間だった頃と比べて明らかに知性が低下しています。

鬼になると、どうして知性や知能が落ちてしまうのでしょうか。
この記事では、鬼の知性・知能に関して詳しく考察します。

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鬼滅の刃の鬼とは?

鬼滅の刃に登場する『鬼』は鬼の始祖である鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)の手によって怪物に変えられてしまった元・人間です。

無惨の血を注がれた人は、人間の血肉を求めるよう生態が変化してしまいます。鬼の大半は人間だった頃をベースにした姿をしていますが、顔つきが凶悪になったり、牙や角が生えるなど、一目見れば、人間でないことがわかります。

人間を食べ続けることで鬼はパワーアップすることが可能で、怪物のような容姿に変化した鬼も登場しました。

逆に人間社会に溶け込めるほど、姿をつくろうことに長けた鬼もいます。

鬼は優れた身体能力を持っており、人間を簡単に捻りつぶせます。再生能力も備わっていて、全身がバラバラになっても元通りに治ることも難しくありません。

また一部の鬼は血鬼術(けっきじゅつ)という魔法のような力を身につけています。

ただし、弱点もあります。日の光と、鬼退治を任務にしている鬼殺隊(きさつたい)の隊士がふるう日輪刀(にちりんとう)です。

陽光を浴びると鬼は全身が焼けて消滅しまうため、夜間しか行動できません。
また日輪刀で頭部と胴を切り離されても、同じように消滅してしまいます。
他には藤の花の香りが苦手で、藤の花で囲まれた区域には出入りすることができません。

鬼滅の刃の鬼に知性や知能はある?

物語のヒロインである禰豆子も無惨の血で鬼に変えられてしまった一人ですが、その知性は子供の頃くらいに低下しています。

では他に登場する鬼はどの程度、知性や知能を保持しているのでしょうか?低下の度合いが禰豆子より酷く、知性・知能を失った鬼ばかりなのでしょうか?

結論から言うと、物語本編で、明らかに知性・知能がゼロで、本能だけで動いていると断定できるような鬼は登場しませんでした。

炭治郎たちが戦った鬼の中には、性格が粗野だったり、教養が低そうな喋り方をしていたりというキャラクターもいましたが、会話が全くできないほど知性が低下しているレベルではありませんでした。

ただし、彼らが人間だった頃と変わらない状態だったわけではないようです。

人間と会話が通じ、戦いの中で高度な駆け引きを繰り広げられるような鬼でも、生前の大事な出来事を忘れていたり、一つの事柄に異常にこだわったりするような融通の利かない行動に出ることがありました。

つまり極端に知能が落ちているわけではないにしても、鬼になることで一部の思考能力が低下していたのは確かなようです。

知性がある鬼と知性がない鬼の違いは?

鬼の知性格差

完全に知性が無くなっていたわけではないにせよ、思考力がダウンしている鬼たち。しかしこの変化は、鬼によって個体差があるようです。

その違いはどこから来るものなのでしょうか?

鬼の中でも最も知力に優れていると思われるのが、上弦の六体・下弦の六体で構成された、十二鬼月(じゅうにきづき)という最高幹部クラスの鬼たちです。

中でも上弦の弐(ナンバー2)の童磨(どうま)という鬼は、人間だった頃の記憶を完全に保持しており、人間時代に就いていた宗教団体のトップの役割を、鬼になった後も、誰にも疑われることもなく勤め上げています。

十二鬼月の中にも、生前の思い出が曖昧になっている鬼もいる中で、童磨の揺るぎなさは際だったものです。

他の鬼に比べて、童磨の知性が低下していない原因はどこにあるのでしょうか?

感情やこだわりが、鬼の知性を低下させる?

実は童磨は、人間時代から、特異な精神の持ち主でした。

彼はどんな物事に対しても感情を動かされたり執着したりすることがなく、母親が父親を刺し殺したときさえ、「血で部屋が汚れるなあ」と思う程度で済むくらいだったのです。

そんな童磨が鬼になってからも知性・知能が低下していないことを考えると、感情や物事への執着が強い鬼ほど、無惨の血の影響を受けやすいという推測が成り立ちます。

実際に、物語の中には、人間時代の不遇や苦い思い出に支配され、ゆがんだ性格になってしまっている鬼が大勢登場しています。

つまり厳密によると鬼は知性・知能を失っているのではなく、「物事への執着や感情が肥大化して心のバランスが崩れているため、知性・知能が低下しているように見える」状態なのだと言えるでしょう。

禰豆子が炭治郎を襲わないのは設定の矛盾?

禰豆子は自分の性質を作り変える鬼

主人公の妹である禰豆子は、特殊な才能を持っている鬼だと物語の中で説明されています。

彼女には、自分の思い通りに体質を変化させられる力が宿っている様子なのです。

一般の鬼は人間の肉に牽かれ、人肉を食べ続けます。

しかし禰豆子は、一度も人間を食べていません。最初は実の兄さえ食べようとした禰豆子でしたが、一旦、食人衝動を抑えた後、長期間眠り続けることで少しずつ体質を変化させ、次第に人に対する食欲を抑えられるようになったのです。

人を食べないだけでなく、物語終盤の禰豆子は鬼にとって最大の弱点でもある太陽さえ克服しています。

一方で、低下した知能は復活せず、せいぜいたどたどしい言葉で会話できるようになった程度でした。

この点について、鬼の研究を続けてきた鬼である珠世は、知性より他のことを優先しているためではないか、と推測しています。

禰豆子の知性が低いことと、仲間を襲わないことは矛盾しない?

しかし、禰豆子が知性を犠牲にして身体を作り替えているのだとすると、疑問も生まれます。

知能が低い状態で、兄の炭治郎や味方の鬼殺隊隊士たちを襲わないでいられるのはどうしてなのでしょうか?

実は、物語序盤で、鬼殺隊の育成担当である鱗滝(うろこだき)という人物が禰豆子に暗示をかけています。
「人間を自分の家族だと考え、鬼を敵だと見なす」という暗示です。

この暗示と、上の章で説明した「鬼になると大事にしているものへの執着が膨れ上がって精神のバランスが崩れる」現象を合わせて考えると、禰豆子が人を襲わないことに説明をつけることがでます。

禰豆子は殺されてしまった家族のことを何よりも大事にしていたため、鬼になったときその部分が強調されて、家族とのつながりだけが中心になっている子供時代の心に戻ってしまっている。

そこに鱗滝の暗示を加えることで、人間を襲わなくなっているという解釈です。

そう考えると、彼女が人を襲わないのも、矛盾があるとは言えないと思われます。

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まとめ

  1. 鬼は様々な特殊能力を持つ怪物。始祖・鬼舞辻無惨に作られた
  2. 鬼は粗野で凶暴なものもいるが、完全に知性や知能を失っているわけではない
  3. 感情や執着を持たない鬼・童磨が人間時代の精神を保ち続けている
  4. そのため鬼の知性・精神の低下は物事への執着が暴走した結果と思われる
  5. 禰豆子は自分の体質を自由に変化させることのできる鬼
  6. 禰豆子が人間を襲わないのは、彼女の執着対象が家族であることと、鱗滝が暗示をかけたせいと思われる

鬼という存在は、鬼滅の刃の第二の主人公とも言えるほど、その性質や執着について、物語の中でクローズアップされています。鬼に注目して物語を読み返すのも面白いかもしれません!

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