『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で登場するドビー。
屋敷しもべ妖精で、見た目がちょっとビックリしますが、とても愛らしいキャラクターです。
しかし、そもそもなぜドビーはハリーに『ホグワーツに戻ってはいけない』と忠告しに来たのでしょうか?
また、ドビーが最後に靴下で自由になった理由などについてもまとめてみました。
もくじ:好きなところに飛べます
ドビーとは?
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ドビーは、マルフォイ家に仕える屋敷しもべ妖精です。
屋敷しもべ妖精は、基本的には純血一族の魔法使いの家に仕える屋敷しもべ・・・要するに奴隷みたいなもの。
マルフォイの家は代々続く純血一家のため、屋敷しもべ妖精が仕えていました。
屋敷しもべ妖精は、掃除や洗濯、ご飯を作るなど、お手伝いさん的な役割を果たしています。
ご主人様の命令が『絶対』なので、どんなことがあってもご主人様の命令に従わなくてはいけません。
また、命令に背いたり失敗をした場合は、自分に『罰』を与える必要があります。
ドビーは自分の手にアイロンをかけたり、頭を壁や床に打ち付けるなどして自分に『お仕置き』することがしばしばありました。
基本的には魔法族から下等な種族と見なされているのが屋敷しもべ妖精です。
英語では『House elf(ハウス エルフ)』と表現されています。
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ドビーはなぜハリーを助けるために忠告したのか?
そんなドビーですが、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の前半、ハリーが住むダーズリー家にやって来ましたね。
そして、ドビーはハリーに『ホグワーツに戻ってはいけない』と忠告をしに来ました。
そもそもなぜドビーがハリーを助けるために忠告をしに来たのか?と言うと、おそらくドビーは、ルシウス・マルフォイが何かホグワーツでやろうとしていることを知ったのではないでしょうか。
そのため、ハリーに危険が及ぶと考え、忠告しに来たのでしょう。
なぜハリーを助けようとしたのか?
そこで疑問になるのが、そもそもなぜハリーを助けようとしたのか?と言う部分ですね。
ドビーはハリーと会ったことはないですし、縁もゆかりもないはずなのに助けようとしたのか?
ドビーがハリーを助けようとした理由は、ドビーのセリフからも伺うことができます。
『例のあの人の失脚前は、屋敷しもべ妖精は虫けらのように扱われていました』
引用:『ハリー・ポッターと秘密の部屋』原作小説より
と、ドビーは語っています。
どういうことかというと、ヴォルデモートが1981年10月31日に、ハリーに『死の呪い』をかけ、その呪いが跳ね返り、ヴォルデモートの肉体が滅びました。
その後、屋敷しもべ妖精の状況が改善され、魔法族からの扱いが『マシ』になったという意味。
ヴォルデモートは、マグルを嫌うのと同時に、魔法族以外の種族に対してもひどい扱いをしていました。屋敷しもべ妖精もそのうちの1つです。
そのため、ヴォルデモートがいなくなったことで、屋敷しもべ妖精もヴォルデモートからひどい仕打ちを受ける恐怖から解放された・・・ということであると推測できます。
そのため、ハリーがヴォルデモートを破ったことは、少なくともドビーにとっては素晴らしいことであり、ハリーが救世主のような存在だったというわけ。
そんなハリーの命が危険に晒されるとわかれば、助けたいという気持ちが湧いてくることは当然と言えば当然なのではないでしょうか。
結果、ドビーは『恐ろしいことが起こるかもしれない』ホグワーツにハリーを行かせないために、9と3/4番線を封鎖したり、ブラッジャーに魔法をかけてハリーを妨害したのです。
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ドビーはなぜ犯人を言わなかったのか?
しかし、ドビーがハリーを助けようと思うなら、最初から犯人がルシウス・マルフォイであることをダンブルドアなりハリーに言えばよかったのでは?と思いますよね。
・・・が、そこが屋敷しもべ妖精。
ドビーはマルフォイ家に仕えているため、ルシウス・マルフォイに不利になるようなことは一切言えませんでした。
(まあ、ハリーに忠告しに来てる時点で結構やばいと思うんですが)
そのため、ドビーは犯人がルシウスであるということも言いませんでしたし、自分がマルフォイ家に仕えていることもハリーには教えませんでした。
ドビーはどこまで知っていたのか?
ちなみに、ドビーがどこまで『秘密の部屋』に関して知っていたのか?という部分は、原作でも明らかにされていません。
ただし、原作の中では
『何ヶ月も前から知っていた』
と語っています。
そのため、ルシウスはホグワーツの新学期が始まる何ヶ月も前から『秘密の部屋』を開くための計画を自宅で誰かと話していた・・・のではないでしょうか。
そもそもなぜルシウス・マルフォイが『秘密の部屋』を開く鍵となった『リドルの日記』を持っていたのか?については、こちらの記事で解説しています。
ドビーはおそらく、
『秘密の部屋』が開かれること
は知っていたと考えられます。
ドビーが靴下で自由になった理由はなぜ?
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の最後に、ドビーは靴下をもらうことで自由になることができました。
あれはなぜか?と言うと、屋敷しもべ妖精はご主人様から衣類をもらうことで、屋敷しもべ妖精という立場から自由になることができます。
あのシーンの一連の流れをもう一度振り返ると、
ハリーが履いていた靴下を『リドルの日記』に挟む
『リドルの日記』をルシウスに渡し、「これあなたの物ですよね?」と聞く
ルシウスは「何を言ってるんだ」と否定
ドビーに『リドルの日記』を渡す
ドビーが『リドルの日記』を開くと中には靴下が・・・!
靴下はハリーの物でしたが、一度ルシウスの手に渡り、その後ドビーの手に渡っています。
そのため、間接的にルシウスがドビーに靴下をあげたことになったのです。
結果的にドビーはルシウスから『衣類をもらった』という状況になったため、自由になることができました。
ドビーが靴下をもらった時のセリフは?
ちなみに、ドビーが靴下をもらった時のセリフは、
「主人様がドビーめに靴下を片方くださった。ご主人様が、これをドビーにくださった。ドビーが靴下の片方をいただいた」
「ご主人様が投げてよこした。ドビーが受け取った。だからドビーは・・・ドビーは自由だ!」
引用:『ハリー・ポッターと秘密の部屋』原作小説より
と言っています。
屋敷しもべ妖精みんなが自由になりたいわけじゃない
少し話が逸れますが、屋敷しもべ妖精全員が自由になりたいと思っているわけではありません。
というより、ドビーはちょっと特殊な例でした。
事実、これは原作のみの描写になりますが、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で、バーティ・クラウチの家に仕えていたウィンキーという屋敷しもべ妖精がいましたが、ウィンキーはクディッチワールドカップの会場で『闇の印』を打ち上げた疑惑を着せられ、クラウチ氏から屋敷しもべ妖精をクビにされてしまいました。
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その時も、クラウチ氏がウィンキーに衣類を差し出すのですが、ウィンキーはショックで泣き崩れてしまいました。
バーティ・クラウチが特別屋敷しもべ妖精に対して優しかったわけではありません。どちらかと言えばひどい扱いをしている部類だったと思います。
しかし、ウィンキーはご主人様の下で働くことを望みました。
自由を得ることは、屋敷しもべ妖精にとって『恥』だと考えていたのです。
その後、ウィンキーとドビーはホグワーツの地下厨房で働くことになりますが、ウィンキーは毎日酒を煽り、荒れ果てた状態が続いていました。
さらに、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、ハーマイオニーが屋敷しもべ妖精に自由という権利を与えるための活動を開始し、毎晩グリフィンドール寮に手編みの帽子を置いておくという活動を始めました。
しかし、ドビー以外の屋敷しもべ妖精にとってその行為は恐怖でしかなく、『うっかり』衣類を手にして自由を手に入れてしまうことになりかねません。
ドビーは自由という立場を謳歌していましたが、その他大勢の屋敷しもべ妖精にとっては、『ご主人様』がいなければどうやって生きていけば良いのかわからない・・・というのが実情なのです。
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まとめ
- ドビーは裕福な魔法使いの家庭に仕える屋敷しもべ妖精
- ドビーがハリーを助けようとしたのは、ハリーのおかげでヴォルデモートが滅びたと思っているから
- ドビーがハリーに本当のことを言えなかったのは、ご主人様の意向に背くことになるため
- ドビーが自由になったのは、間接的にルシウス・マルフォイから靴下をもらったから
『ハリー・ポッター』シリーズは原作小説を読んでいないと難解な部分が結構ありますよね。
『ハリーポッター』シリーズについては詳しく解説&考察しているので、その他の解説&考察記事もぜひ読んでみてくださいね!